特別研究:人間と環境


人間の生み出した最強最悪の化合物
そう、かの有名なダイオキシンです。
ダイオキシンは、ポリクロロジベンゾパラジオキシン(PCDDs)75種類とポリクロロジベンゾフラン(PCDFs)135種類、合計210種類の総称で、炭素・水素・酸素・塩素からなる有機化合物です。
環境中では分解されにくく、生体内に蓄積しやすいい。
特に2,3,7,8-トリクロロジベンゾパラジオキシン(TCDDs)は猛毒である。
ダイオキシン類は常温では白色で、融点は196℃〜485℃と広範囲である。
水に難溶で、有機溶媒や脂肪には良く溶けるが酸やアルカリでも分解されず、環境ではほとんど分解しない。
・ダイオキシンの怖さ
2,3,7,8-トリクロロジベンゾパラジオキシン(TCDDs)はダイオキシンの中で最も強力で、猛毒と言われる青酸カリの1000倍、サリンの2倍の毒性を持っています。
たったの1gで17,000人の人が死んでしまいます。
ダイオキシンの人体に及ぼす影響としては、
@四肢の異常
A口蓋裂
B無脳症
C精子数の減少
D免疫力の低下
E全身倦怠
F食欲・性欲の衰退
G肝臓障害
H神経・精神障害
I発ガン
J皮膚障害
K奇形児の出産・流産・死産
などがあります。
・過去のダイオキシンによる被害
ダイオキシンの被害でベトナム戦争を忘れる訳にはいかないでしょう。
アメリカ軍はベトコン(北ベトナムのゲリラ部隊)とのジャングル戦に手を焼いていました。
そこでジャングルを枯らす為にハービサイド・オレンジという枯れ葉剤を散布した。
戦争が終わり、米軍兵士の中から異常を訴える者が続出し、その数何と数万人にも達した。
ベトナムでも多数の先天性奇形児が次々と生まれ問題になった。
イタリアの化学工場での被害も忘れられない。
1976年、イタリアのセベソの町の化学工場から誤操作によってダイオキシンが生成し工場外へ漏れて付近一帯が汚染され、多数の中毒患者が出た。
ダイオキシン被爆による健康被害と環境汚染は放射能被爆に匹敵する事が報告された。
・ダイオキシンの発生源
ダイオキシン類の8〜9割はゴミ焼却施設などから大気中に排出されている。(全国3800ヶ所で年間約15kg(250〜1000kgという噂も))
また、除草剤(トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T))の製造時に副産物としても発生する。
発生源の詳細は下記の通りです。
@ゴミ焼却による発生
A化学薬品製造工場での関連薬剤の製造とその使用に関して発生
B有機塩素化合物である各種塩化フェノール類や塩化ベンゼン類などの製造とその使用により発生
C塩素漂白剤の使用による発生
Dジフェニルエーテル系除草剤の中にも低毒性のダイオキシン類が含まれている可能性
E製鉄用電気炉からの発生
ダイオキシンは人工の化学物質を300〜600℃で燃やしたとき、特に不完全燃焼させた時に良く発生します。
850℃以上で燃焼すればほとんど発生しません。
・キャンプファイアーでも発生する
森林に何らかの薬剤がまかれていた場合、この木を燃やせばダイオキシンが発生する可能性があります。
廃材にも、防腐剤などが含まれる為、燃やした時にダイオキシンが発生することもあります。
たとえば電信柱や、本棚、線路の沈木などは燃やした際に発生する可能性を持っています。
・摂取経路
ダイオキシンは微量でも毒性が強く、人体の影響としては体重50kgの大人が1日あたり250pg(ピコグラム:1兆分の1g)以上摂取するとガンの発生や奇形児が生まれる可能性が高まる事がわかっている。
摂取経路は主に魚介類や乳製品、肉類などの食物経由が97%を占め、大気中から直接摂取するのは3%と低い。
特に魚類の汚染は顕著で、果物や穀物類の1000倍、肉や乳製品の100倍も含まれる。
そのため、日本人の摂取量は欧米人の数倍以上である。
摂取されたダイオキシンは肝臓を主として内蔵の細胞中に多く蓄積される。
また、ダイオキシンは脂肪に蓄積され、脂肪と共に排出される性質を持っている。
・対策
ダイオキシンを発生させないためにはまず、プラスチック製品を燃やさないことです。
そしてリサイクルを進め、ゴミもきちんと分別する事でかなりの量が軽減されるでしょう。
家庭でも決して難しい事ではありませんね。
国の対策では、将来的にダイオキシンの量を今の数%に押さえるように計画し、人体にとって1日当たりの許容量としては体重1kg当たり4pg(1兆分の4g)としている。
核で電気を?
原子力発電は現在人類にとって必要不可欠なものになりました。
日本は石油ショック以降、化石燃料に代わる手段として急激にその数を増やし、現在では日本の3分の1の電力量をまかなっています。。
効率も良く、煙も出さないという利点もある反面、安全性や管理体制に疑問を抱く人も決して少なくはありません。
・原子力発電の長所と短所
(長所)
二酸化炭素が出ない
燃料が小さい(100万kWの発電所を1年間運転する為に石油だと140万t、ウランだと30t)
埋蔵量が石油よりも多い(石油43年分、石炭231年分、天然ガス62年分、ウラン72年分)
発電量が大きい(水力:1〜4万kW/火力:60万kW/原子力:110万kW)
(短所)
安全性に信頼が置けない
「核のゴミ」を処理するのが困難・破棄場所が少ない
副産物のプルトニウムから原子爆弾が作れる
耐用年数が短い(水力:40年/火力:15年/原子力:16年)
・原子力発電のしくみ
原子力発電がウランを原料にしているのは周知の事でしょう。
しかしウランにはウラン235とウラン238という2種類の物が存在し、燃料として使えるのはウラン235の方である。
天然のウラン鉱にはウラン235は0.5%程度しか含まれておらず、これを分離操作して5%程度にまで高める。
多くの原子力発電所では濃縮ウラン(酸化ウラン)を燃料としている。
・事故が起きたら
もし多量放射線が人間の体内を通過した場合、人体の7割を占める水が少なからずイオン化し、水素イオン及び水酸化物イオンとなって多大なダメージを与える。
少量の放射線を浴びた場合であっても、遺伝子の損傷や各組織の機能異常など多くの障害が起きる。
特に髪の毛が抜けたり、白血病になったり、ガンになったりする。
事故レベル
0:軽い逸脱
1:重い逸脱
2:異常事象
3:重大な異常事象
4:所外への大きなリスクを伴わない事故
5:所外へのリスクを伴う事故
6:大事故
7:深刻な事故
・原子力発電所の問題点
@取排水の問題点
原子力発電は、原子炉の仲で作り出した核エネルギーを熱エネルギーとして取り出し、それを電気エネルギーにかえる。
電気を効率よくするために、高温の水蒸気をタービンに送り込む必要がある。
最新鋭の火力発電所では約550℃の蒸気を利用して、40%ほどの効率で電力に変えている。
ところが、現在の原子力発電は、約300℃の蒸気を利用するのにとどまっている。
というのも、適当な耐熱原子炉材料が見つからないためである。
原子炉の仲の構造物は、中性子の吸収が少なく、しかも高レベルの放射線に耐えて、その上に高温で十分な強度を持ち、腐食に強い物質でなければならないという、難しい条件が必要とされる。
従って現在の原子炉では、放出される30%を電力に変換しているに過ぎず、残りの70%近くを復水系を通じて海水の中に捨てている状況である。
火力発電所でも温排水が問題になるが、原子力発電所では、一層顕著である。
微量ながらも放射性物質を含むことと共に、海産水物系への影響が避けられない。
取水については復水器の冷却水として大量の海水を必要とする。
電気出力100万Kwの原子力発電所で、毎秒約70t、1年でおよそ20億t。
海水中には魚の卵や稚魚が含まれているから、取水から排水までにかなり死滅することが予想され、海域の水産資源のバランスを崩すことになる。
A核燃料棒の問題点
米国で開発された軽水炉は、コンパクトで出来る限りの出力を出し、燃料棒の交換を出来るだけ避け、燃やせるだけ燃やしたいという要求から生まれた。
要求を満たすため、燃料棒を細くして、表面の被覆材を薄くして、可能な限りぎっしりと炉心に詰め込む。
冷却材である水の流速は、炉内構造の許す限り上げるという措置を取っている。
原子炉の運転中には、この細い燃料棒1本から1mあたり約50kWの熱を発生する。
棒と棒の間には冷却水が秒速3mの高速で流れている。
さやの温度は300℃前後で押さえられているが、燃料棒の中心部は2000℃を越す高温になっている。
燃料棒のうすいさやのあちこちの傷から死の灰(放射性物質)が漏れ出てくるので、炉心を通る水は汚染されているが、この傷を防ぐ方法は今のところはない。
この冷却水を送るポンプが故障してしまったために冷却不能で事故を起こしたのが、スリーマイル島の原発である。
B応力腐食割れ
軽水炉の圧力容器やそれに直結する配管の内側や蒸気発生器の細管に「応力腐食割れ」という現象が起きることがある。
ひび割れや、小さな孔があいたり、管の壁が薄くなってきたりして、しばしば原子炉が運転停止に追い込まれている。
高温にさらされた配管が化学的な作用を受け、その上に物理的な力を受けると応力腐食割れを起こす原因となる。
C死の灰(放射性物質)のゆくえ
軽水炉では濃縮ウランを核燃料としてエネルギーを取り出すが、100万kW規模の原子力発電所では、約100tの濃縮ウランを必要とする。
そのうち沸騰水型では約30tを、加圧水型では25tを毎年取り替えている。
これを使用済み燃料というが、核分裂によって生じた大量の放射性物質を含むことになる。
100万kWの原子炉では1日の運転で3kg(広島型原爆3発分)の死の灰が生ずる。
使用済みの核燃料からは燃え残りのウランや、新しくできたプルトニウムなどの未利用の核分裂性物質を回収し、一方、核分裂生成物を処理して、保管しやすい形態にするなどの行程が取られている。
これを行うところが再処理工場と呼ばれるところである。
再処理工場では、行程中の物質は主として液体にして移動しているので、配管破損があれば直ちに放射性物質が環境に放出されることになる。
また、ウランやプルトニウムが処理工程で集まってきて臨界量に達すれば爆発を起こす危険があるなど、慎重な取り扱いが必要になる。
(臨界量とはある一定量以上の放射性物質が集まると、自己的に核分裂が始まってしまう時の量) 放射性廃棄物は放射線量と量に応じてレベルに分けられ、特に高レベルの廃液はステンレス製タンクに入れて、水冷しながら永久管理している。
廃液は硝酸溶液で腐食性が強く、タンクの寿命もせいぜい30年位という。
それに対し、放射性元素が最初の10万分の1になるのには500年もかかる。
新しく出来たプルトニウムは高速増殖炉で使用されているが、こちらにも多くの課題が残されている。
一方、このプルトニウムは原爆の材料となる。
長崎型原爆でソフトボール大の大きさという。
100万kW級原子力発電所を1年間運転すると250kgのプルトニウムが生産される。(長崎型原爆25発分)
・過去の原子力発電所の事故
@スリーマイル島(TMI:Three Mile Island) の原発事故(事故レベル7)
アメリカ東部、ペンシルヴァニア州のハリスバーグ市のサスケハナ川にある島。
1979年3月25日原子力発電所2号炉(加圧水型、電気出力95万9000kW)で、事故が発生。
数百万〜1千万キュリーの放射能を外部へ放出。
原子炉2次冷却系の復水脱塩装置の出入口弁閉に 端を発した同事故は、主給水ポンプ停止に続き、タービン停止、一次冷却系圧力上昇の結果、加圧器 逃し弁が開となった。
その後、原子炉がスクラムしたため一次系圧力 が低下したにもかかわらず、加圧器逃し弁が開固着状態になり、小破断冷却材喪失状態となった。
事故発生後174分経過した時点で停止していた一次冷却材ポンプの一時的作動により、過熱状態にあった炉心が急冷されたため著しく損傷し、炉心閉塞領域を生じた。
事故の結果、炉心物質の約45%が溶融し、原子炉圧力容器下部ヘッド上には約20tの 炉心溶融物が堆積したが、圧力容器の破損には至らなかった。
結果的に、万一に備えて主ポンプが故障しても補助ポンプが作動するはずのパイプは閉じられて、冷却水が入らなかったのです。
さらに他の装置の故障や、運転員の判断のミスなどが重なり放射性物質が発電所外へ漏れだしました。
当時の関係者は「たいした事故ではない」と語りましたが実際は違いました。
核燃料があふれたら、大爆発をおこすという最悪の事態の一歩手前だったのです。
このことは、事故から10年たって炉の中を検証して分かったことです。
当時としては商用発電炉最大の事故でした。
Aチェルノブイリ原発事故(事故レベル7)
1986年4月26日午前1時23分、ソ連西部のウクライナ共和国のキエフ市近郊チェルノブイリにある原子力発電所で起こった原子炉心の溶融事故。
原子力発電所四号炉(黒鉛減速・軽水冷却・沸騰水型、電気出力100万kW)で、核燃料の大爆発、炉心の溶融破壊、原子炉建屋破壊事故が起き、推定数億キュリーの放射能が放出された。
人為ミスが原因とされるが、同地では多数の死傷者(現在20万人以上)が出て、多数の住民(数十万人)が疎開した。
ヨーロッパを中心に深刻な放射能汚染をもたらし、世界各地へも汚染をもたらして日本でも微量検出された。
事故後、政府は真相を隠すための政策を行い5日間も事故事実を隠ぺいし、当初は2名の死者しか出なかったと発表。
原発から半径30km以内のゾーンと呼ばれる地域の住民の大多数は死亡、半径90km以内の子供達はの半数が小児甲状腺疾患になった。
同地近郊に住んでいた住民の多くが白血病や甲状腺ガンとなり、当時の子供を中心に小児甲状腺ガンが多数発生した。
関連トピック:
原子力だぁ!(物理系)
ホルモン?
俗に環境ホルモンと言われるのは、正式には「外因性内分泌攪乱人工化学物質」の事です。
多くの被害は各種生物の生殖異常に集中し、生殖器の退化や精子数の減少など範囲は広い。
この環境に放出された人工化学物質が生体内に侵入し、ホルモンと同じように働いて、本来正常な作用をかく乱してしまいます。
本来ホルモンは体内の情報伝達物質で、生体の状態を一定のバランスに保つ働きをしているものです。
このホルモンが目的とする期間の細胞の核の中のレセプター(受容体)と結合して、初めてホルモンの効果を発揮するのです。
ところが、環境ホルモンはこの体内で分泌されるホルモンと大変似通った形をしていて、レセプターが誤認して結合してしまい、意図しないのにホルモンの効果を発揮してしまいます。
特に生殖機能への影響を始めとして、免疫異常やアトピー性皮膚炎の影響が大きい。
現在、環境ホルモンと見なされている化学物質は約70種類あり、製造や使用を禁止しているものもあるが、すでに環境に出回ってしまった物質は残留を続け、生体内に蓄積され続けている。
・確認されている環境ホルモンの例
各種環境ホルモン
DDT(殺虫剤)・フタル酸エステル・ポリ塩化ビニル・ビスフェノールA・スチレントリマー・スチレンダイマー・ノニルフェノール・ポリプロピレン
男性ホルモンとしてご認識される物質
DDE・ビンクロゾリン
女性ホルモンとしてご認識される物質
PCB・DDT・ノニルフェノール・ビスフェノールA・ダイオキシン・フタル酸
男性ホルモンを阻害させる物質
DDE・ビンクロゾリン
・確認されている生態系への影響
人間への影響
精子数の減少
ガンの発生率上昇
子宮内膜症
乳ガン・卵巣ガンの増加
生殖器の発育不全・停留睾丸
自己免疫疾患
パーキンソン病
性同一性障害
知能の低下
野生動物への影響
日本 巻き貝(イボニシ)で雌の貝にペニスが生じる
米国 ワニのペニスが極端に小さくなる
カモの同性愛
・参考 ヒトの主要なホルモンと疾患
| ホルモン名 | 部位 | 主な作用(調整作用) | 分泌過剰疾患 | 分泌不足疾患/レセプター異常 |
|---|---|---|---|---|
| 成長ホルモン | 下垂体 | 成長の促進 | 巨人症、末端肥大症 | 小人症 |
| 甲状腺ホルモン | 甲状腺 | 代謝の促進、知能・成長の調整 | 甲状腺機能促進症(バセドウ病) | 甲状腺機能低下症 |
| インシュリン | 膵臓 | 血糖の低下 | 低血糖症 | 高血糖症(糖尿病) |
| 副腎皮質ホルモン | 副腎 | 代謝・免疫等の調整、ストレス反応 | クッシング症候群 | アジリン病 |
| エストロゲン(女性ホルモン) | 卵巣 | 女性化(月経・乳腺)、卵子の発育・排卵 | 子宮内膜症、膣ガン、乳ガン、不正出血 | 女性器の発育異常、月経不順 |
| アンドロゲン(男性ホルモン) | 精巣 | 男性化、精巣の発育、精子合成 | 二次性徴の早期出現 | 男性器の発育異常、無精子病、睾丸性女性化症候群 |
酸の雨
酸性雨はヨーロッパ諸国をはじめとして、各国で広範囲に渡って被害をもたらす原因となっています。
原因は主に工場の煙や、自動車の排気ガスに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物が上空の水蒸気に吸収されて降雨する。
酸性雨が降ると土壌や樹木を枯らし、建物を溶かし、湖や川に流れ込んで生物をも死滅させてしまいます。
困ったことに原因が煙りにあるので、数百km〜数千kmも旅して別な土地で酸性雨が降る事があるということです。
酸性雨を減らす為には省エネに心掛ける事が一番です。
オゾン層は地球のバリア
・オゾンとは?
今から約30億年前に海の中で光合成を行う生物が出現し、酸素を作りました。
酸素は太陽からの強い紫外線を浴びて、オゾンへと変化してオゾン層という層を形成し、今まで有害な紫外線のために地上には上がれなかった生物が次々と陸へと進化することができました。
そう、オゾンは生物には毒ですが、紫外線を吸収する役割があったのです。
今では多くの生物がオゾン層によって、有害な紫外線から守られているのです。
・オゾン層の現状
オゾン層は地表から約15km〜30kmの所に存在し、地球上をすべて覆っていますが、近年南極を始めとして北極などでもオゾンホールと言われるオゾンの密度の低い場所が現れるようになりました。
このオゾンホールは1986年には南極大陸ほどの大きさであったのですが、1996年には南極大陸の1.8倍もの大きさになっています。
1995年には北極のオゾン層も30%ほどは破壊され、日本上空も1割強の破壊が進んでいます。
・オゾン層の破壊による生態系への影響
オゾンが1%減ると地上に届く有害な紫外線は2%増えます。
これによって、世界で15万人が白内障で失明し、3万人が皮膚ガンになるそうです。
そしてオゾン層が破壊されてしまうと、生物の健康や成長を悪化させ、21世紀までに世界の漁獲高が700万t減少すると試算されている。
・オゾン層を破壊するフロン
フロンは今から60年前にアメリカのデュポン社が開発したもので、正式には「クロロフルオロカーボン(CFC)」といい、炭素とフッ素、塩素の化合物です。
フロンは大変安定した物質で、人体には害をもたらさず、スプレーや冷却剤、発泡剤に使用されています。
1986年には世界で115万t、日本で13万tも生産された。
・フロンがオゾンを破壊するメカニズム
フロンガスが長い時間を掛けて上空に昇って行くと、強い紫外線によって塩素原子が飛び出してオゾンを攻撃して酸素に戻してしまいます。
@フロン → 塩素原子
ACl + O3 → ClO + O2
BClO + O → Cl + O2
@ではフロンが上空で強い紫外線を浴びて塩素原子が分離します。
Aではその塩素原子がオゾンを攻撃し、一酸化塩素と酸素に分解します。
BではAで生まれた一酸化塩素が再び酸素原子と結合して、塩素原子と酸素に変わります。
この時にまた塩素原子が@に戻って、次々とオゾンを破壊します。
このようにして、塩素原子1個で数万個のオゾンを破壊してしまう連鎖反応が起こります。
オゾン層を破壊しないためには、こういったフロンガスを使わない事です。
エコマークの入った商品を使うようにしましょう。
DNAな食べ物?
今、いろいろな形で遺伝子を組み替えた食品が出回っています。
ある意味で「人間にとっての環境」ということで掲載しました。
・どんなものを言うの?
下記のような遺伝子的な操作を行われたものをいいます。
@細胞融合
ポマト(トマト + ポテト)が有名ですね。
お互いの細胞の一部を融合させて作られる品種です。
A遺伝子組み替え
今話題の食品です。(ナスなど)
遺伝子そのものを大腸菌などを使い、組み替えたりしてしまうものです。(詳しくは下記参照)
B染色体操作
これもA同様です。
商品を効率的に生産するために用いられます。(ヒラメなど)
C核移植
要するにクローンです。(牛など)
核を取り出してそれを培養することによって、親牛と全く同じ子牛を大量に生産できます。
毛の色、顔つき、姿形も全く同じです。
植物の遺伝子組み替えの方法はいろいろとあり、代表的には下記のような方法です。
・アグロバクテリウム利用法
@アグロバクテリウムからプラスミドを取り出し、DNAの一部を切り取り、代わりに変化を加えたいDNAを入れる。
Aこれをアグロバクテリウムの中に戻す。
Bこのバクテリアを植物に感染させて、植物のDNAを変えてしまう。
・パーティクルガン法
高圧ガスで植物細胞にDNA断片を打ち込む方法。
・エレクトロポレーション法
細胞壁を取り除いて裸になった植物細胞とDNA断片を混ぜて電圧をかけ、細胞内にDNA断片を入れる方法。
・BT菌とは?
バチルス・チューリンゲンシス菌のことで、遺伝子組み替えトウモロコシに組み込まれている。
この遺伝子の働きで全細胞中に殺虫毒素が作られ、葉や茎、実などを食べた蛾や蝶の幼虫は、口がしびれて摂食障害を起こし、さらに毒素が消化管の細胞を破壊して消化液が体中に回って麻痺を起こして死ぬ。
開発者達は、「虫には受容体があるが、哺乳類には無いため作用しない」という。
しかし毒素は微量だが、受容体が無くとも入り込んでいく。
他のBT菌はネズミの筋肉細胞に穴を開け、ウズラの赤血球を溶かすので、トウモロコシも同様に作用する恐れがある。
また、アレルギーを起こすかも知れない。
・安全性は?
何かの菌に感染すれば、全く同じ遺伝子を持つ生物はドミノ式に感染は広がっていく。
遺伝子が変化するために、抗生物質が効かなくなる!
ポカポカ地球
地球は太陽の光で暖められる一方、地球から宇宙へは赤外線の形で熱を逃がしていて、通常は地球の温度がどんどん上がっていくことはありません。
ところが人間が石油やガスなどの「化石燃料」を使いすぎるために、二酸化炭素の温室効果ガスが増えすぎて温室効果が進み、地球が温暖化してしまうのです。
・温室効果ガスとは?
温室効果を起こしやすいガスを言います。
資料は1980年代(人間由来による温暖化に寄与するガス)。
二酸化炭素(55%)、メタン(15%)、亜酸化窒素(6%)、フロン11-12(17%)、その他のフロン(7%)
・二酸化炭素の排出量は?
資料は1992年のもの。
| 順位 | 国名 | 炭素換算 | シェア(%) | 国民1人当たり(ton/年) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | アメリカ | 1,581 | 24.6 | 6.20 |
| 2 | 旧ソ連 | 935 | 14.6 | 3.18 |
| 3 | 中国 | 733 | 11.4 | 0.63 |
| 4 | 日本 | 349 | 5.4 | 2.81 |
| 5 | ドイツ | 274 | 4.3 | 3.38 |
| 6 | イギリス | 173 | 2.7 | 2.13 |
| 7 | カナダ | 144 | 2.2 | 5.33 |
| 8 | イタリア | 126 | 2.0 | 2.17 |
| 9 | 韓国 | 93 | 1.4 | 2.11 |
| 10 | タイ | 31 | 0.5 | 0.53 |
| 11 | フィリピン | 14 | 0.2 | 0.22 |
| アジア全体 | 1,630 | 25.4 | 0.55 | |
| 世界全体 | 6,424 | 100.0 | 1.18 |
| 被 害 | 原 因 |
|---|---|
| 農業生産力が低下 | 水不足、環境の変化。 |
| 森林の生態系破壊 | 気温が2℃上昇すると植物は緯度で250km前後移動する必要がある。急激には移動出来ない。 |
| 治水・利水問題 | ダムや湖の貯水容量・時期が変化する |
| 水量・水質悪化 | 川の水の蒸発量が増えて水量が減り、水温上昇のために水質が悪化する。 |
| ゼロメートル地帯が広がる | 海面上昇のため |
| 干潟が無くなる | 海面上昇のため |
| 漁業への影響 | 海流や水量が変化 |
| 光化学スモッグの増加 | オキシダント濃度が上昇 |
| 畜産への影響 | 夏の餌が減少するため |
| 電力不足 | 冷房のため |
| 真夏日の増加 | 気温が3℃上昇すると真夏日(30℃以上)が2倍以上になる |
| スキー場が無くなる | 降雪量の低下、降雪地域の減少 |
| 海水浴場が無くなる | 海岸線の後退 |
| 健康への被害 | 熱中病や伝染病の増加 |

謝 辞
このトピックに関して以下の方々のご協力を頂いており、心から感謝申し上げます。
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